テレビアンテナを選ぶ際、機能性にこだわりたいと考える人は少なくありません。機能性が優れていなければ、テレビの映像が乱れてしまったり、音声が一時的に聴き取りづらくなったりする可能性があります。また、アンテナは住宅の外壁などに設置するため、デザインにもこだわりたいと考える人も多いでしょう。この記事では、アンテナの種類と各種の特徴に加えて、最適なアンテナを選ぶための注意点、アンテナを購入できる場所も解説しますので、参考にしてください。
目次
アンテナの種類とは?
アンテナは大きく分けると、以下の2種類があります。
- 地デジアンテナ
- BS・CSアンテナ
各アンテナの特徴について解説します。
地デジアンテナ
地上デジタル放送を視聴するためには、専用の地デジアンテナが必要です。地デジアンテナは、広域放送やNHKの番組を安定して受信できる役割を果たします。地デジアンテナには、大きく以下4つの種類があり、それぞれ異なる特徴と利点があります。
- 八木式アンテナ
- 平面アンテナ(デザインアンテナ)
- ユニコーンアンテナ
- 室内用アンテナ
八木式アンテナは高い受信性能を誇り、広範囲の電波をキャッチします。一方、平面アンテナは壁面に設置でき、見た目に配慮しつつ強い風や雪にも耐える設計が魅力です。ユニコーンアンテナは、独特の円柱形でデザイン性に優れ、強風にも強い耐久力を持っています。室内用アンテナは設置が容易で、工事が不要な点がメリットですが、受信感度は外部設置型に比べて低い点が課題です。
BS・CSアンテナ
BS・CSアンテナは、BS・CSなどの衛星放送を見るために欠かせないものです。BSは「放送衛星」を、CSは「通信衛星」を意味し、いずれも地上から約36,000kmの赤道上空に位置しています。そのため、パラボラアンテナと呼ばれる特殊なアンテナを使用し、衛星からの電波を受信する必要があります。
地デジアンテナの選び方
以下4つポイントを踏まえ、地デジアンテナを選びましょう。
- 受信感度の高さを確認する
- 設置場所の選定
- デザインと耐久性を考慮する
- 設置の難易度と費用を確認する
それぞれのポイントについて解説します。
受信感度の高さを確認する
受信感度の高さは、きちんと確認しましょう。とくに受信感度に影響を与える、電波塔との距離とその間にある障害物には注意しなければなりません。距離が近くて障害物が少なければ、安定した受信が可能です。しかし、距離が遠く障害物が多い場合は感度が低くなるため、高性能なアンテナが必要になります。また、エリアごとに電波強度も異なるため、注意しなければなりません。
設置場所の選定
アンテナの設置場所は、持ち家と賃貸で異なる点に注意が必要です。持ち家では自由に設置できますが、賃貸では管理会社やオーナーの許可が求められます。仮に無許可で外壁に穴を開けたり、屋根にアンテナを取り付けたりすると、修繕費用を請求される可能性があります。
デザインと耐久性を考慮する
アンテナ選びでは、外観デザインと耐久性も重要な要素です。外壁に設置する場合は、住まいの美観を損なわないデザイン性が求められます。たとえば、平面型やユニコーン型など、スタイリッシュなデザインのアンテナも多く、さまざまな選択肢があります。一方で、耐久性も見逃せません。強風や雪に耐える頑丈なアンテナを選べば、長期間にわたって安定した受信が可能となるでしょう。
設置の難易度と費用を確認する
設置の難易度と費用も事前に確認しましょう。工事費用は、アンテナ本体の価格だけでなく、技術料や部品費も加わるため、合計金額に差が生じます。 たとえば、新築住宅の場合、地デジアンテナの工事費用は60,000円前後が相場です。相場より極端に安価な場合、工事後に高額請求する業者も存在するため、注意しなければなりません。
BS・CS用アンテナの選び方
BS・CS用のアンテナを選ぶ際、以下4つのポイントを押さえましょう。
- 視聴したい放送内容
- 設置環境と場所
- 電波の強さと受信感度
- 家の状況と引越しの可能性
それぞれのポイントについて解説します。
視聴したい放送内容
視聴したい放送内容によって、どちらを採用すべきかを判断しましょう。BSアンテナを設置すれば、ドラマやニュースなどの地上波に近い番組を視聴できます。有料チャンネルではWOWOWなどがあり、契約によって幅広いコンテンツが楽しめます。 一方、CSアンテナは、スポーツやアニメなどの専門チャンネルが充実しており、プランによって視聴できる番組数が異なります。
設置環境と場所
アンテナを設置する環境も考慮に入れなければなりません。前述のとおり、持ち家なら規格さえ守っていれば制限なく設置できますが、賃貸物件では管理会社やオーナーの許可が必要です。 無断で屋根にアンテナを設置したり、外壁に穴を開けたりすると、取り外しや修繕費用が発生するリスクがあります。工事が難しい場合には、簡単に設置できる室内アンテナを利用するとよいでしょう。
電波の強さと受信感度
電波の強さと受信感度を忘れずに確認しましょう。アンテナの受信性能は「動作利得」と呼ばれる数値で表され、数値が高いほど電波を効率的にキャッチできます。 動作利得は、アンテナの構造である「素子数」によって決まり、素子の数が多いほど受信感度が向上します。素子数が増えると弱い電波でも安定して受信できるため、電波環境が厳しい地域では多素子のアンテナを選ぶとよいでしょう。
家の状況と引越しの可能性
引越しを予定している場合、移設が簡単なアンテナを選ぶことが重要です。たとえば、室内アンテナは、工事不要で取り外しや移設が簡単にできるため、引越し先でも費用を抑えて利用できます。
自宅に最適なアンテナを購入できる場所
アンテナを購入できる主な場所は、以下の4箇所です。
- 家電量販店
- ホームセンター
- ネットショップ
- アンテナ工事業者
それぞれの特徴について解説します。
家電量販店
家電量販店では、地デジアンテナはもちろん、BS・CSアンテナなども幅広く取り揃えています。また、家電量販店ならアンテナを直接確認できる点も魅力です。
さらに、購入時に工事を依頼することも可能なため、手続きがスムーズな点もメリットといえます。工事後もメンテナンスや修理の相談がしやすいのも利点です。 ただし、下請け業者が対応するため、施工品質に差が出る場合がある点に注意しなければなりません。
ホームセンター
ホームセンターでは、地デジやBS・CSアンテナを手軽に購入できるほか、価格も家電量販店に比べて割安な場合があります。また、アンテナを選ぶ際にスタッフに相談できる点もメリットのひとつです。 ただし、在庫の限られた機種しか取り扱っていない場合がある点はデメリットとして理解しておきましょう。
アンテナ工事業者
アンテナ工事業者は、地デジ・BS・CSアンテナの設置のほか、。交換やメンテナンスに特化したサービスを提供しています。施工技術が高く、電波環境に合わせた最適なアンテナ機種を提案するため、安心して工事を任せられるでしょう。また、多くの業者が長期保証を設けているため、工事後のサポートも万全です。
ネットショップ
ネットショップでのアンテナ購入は、豊富な品揃えとリーズナブルな価格設定が魅力です。実店舗よりも低価格で購入できる場合が多く、早ければ1〜2日で商品が自宅に届くため、時間を節約できます。
しかし、スタッフに直接質問できないため、製品選びには慎重さが求められます。また、工事の手配や設置は購入者自身が実施しなければなりません。 電気工事に関する製品を取り扱う電材ネットでは、アンテナ本体だけでなく、関連備品も多数取り揃えています。平日15時までの注文であれば、当日出荷も可能なため、早急に製品が必要な場合にも最適です。
まとめ
地デジアンテナは受信感度や設置場所に応じて複数のタイプがあり、それぞれに異なる利点があります。一方、BS・CSアンテナは衛星放送を受信するために欠かせない備品で、視聴したい番組に合わせて適切なアンテナを選ぶことが求められます。アンテナを設置する際は、施工費用や難易度、デザイン性、耐久性を見極めることが重要です。どのアンテナが最適かを判断するためには、設置環境やライフスタイルを考慮し、長期的な視点で選ぶことが求められます。